睡眠障害

睡眠障害とは

不眠症とは「眠れない」症状が1か月以上続き、日中のパフォーマンスが低下した状態と定義されています(厚生労働省HP)。不眠症が続くと、日中の集中力が低下するだけでなく、イライラしやすくなり(Zohar et al , 2005)、片頭痛(Walters et al , 2014)や肥満(Anja et al , 2008)、風邪(Cohen et al , 2009)の原因となったり、がんにかかりやすくなったり(Schernhammer et al , 2003)することが報告されています。睡眠障害には大きく分けて「入眠障害」「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」の4つがあります。入眠障害は寝付きにくいことが主な症状で、ベッドに入ってから寝付くまでに30分~1時間以上かかります。精神的な問題を抱えている時、不安や緊張が強い時などにおこりやすいといわれています。中途覚醒は夜中によく目が覚め、一度起きたあとなかなか寝つけなくなります。夜中に2回以上目が覚める人は心臓の機能が悪い可能性もあるので、注意が必要です。早朝覚醒は朝早く目が覚める状態で、本来の起きる時間より2時間以上前に目が覚めてしまい、その後眠れなくなってしまいます。年齢を重ねると体内時計のリズムが前にずれやすく、若い人に比べて夜遅くまで起きていられなくなるので、早寝早起きになることがあります。熟眠障害はぐっすり眠った感じがしない状態で、睡眠時間をしっかりと確保していても、「ぐっすり眠れた」という満足感が得られないことが多いです。

睡眠障害の主な原因

  1. 仕事や家庭環境・人間関係などによるストレス
  2. 睡眠習慣の問題や睡眠リズムの乱れ
  3. うつ病や適応障害などの精神疾患
  4. 睡眠時無呼吸症候群や脳神経疾患・呼吸器疾患などの基礎疾患
  5. アルコールや薬の影響によるもの
  6. 周囲の環境(寝室の温度や湿度・騒音や光など)
  7. ブルーライト

自宅でできる簡単ケア

1.目を温める

2.ストレッチポール

3.深呼吸

睡眠障害を未然に防ぐ方法

夕食にキウイを食べてみて下さい。台北医科大学の研究(Lin et al , 2011)では、夕食にキウイを2個、1ヶ月間召し上がってもらいました。4週間後にどんな変化があったかと言いますと、①参加者が眠りに入る時間が35%も早くなった、②トータルの睡眠時間は13.1%も延びた、③いったん眠ったあとに起きちゃう時間が28.9%短くなった、④主観的な睡眠の質は42.4%も改善した、という驚きの報告があります。

睡眠障害に対する間違った対応

夕食に糖質を制限してしまうと、寝つきや睡眠の質が悪化することが報告されています(Vlahoyiannis et al , 2018)。茶碗1杯のご飯や果物は夕食に取り入れて頂きたいところですね。また、就寝1時間前のはちみつ入りのホットミルクやヨーグルトも寝つきや睡眠の質の向上に良い影響を与えてくれます。

症例紹介

ぐっすり眠ることができず、仕事が中々捗らなくてイライラしていた40代のHさん。就寝前の3時間前には飲食を済まし、就寝1時間前には仕事をやめ、入浴やストレッチを行っていたにも関わらず、寝つきが悪く朝スッキリ目を覚ますことができずにイライラしていたようです。ご本人は仕事が忙しくて、仕事を気にし過ぎている影響と考えておられたようですが、眼精疲労が蓄積し、頚~肩甲骨周りの緊張が抜けないことが原因でした。施術翌日は信じられないくらい目覚めがよかったとご連絡を頂きました。また、お昼休憩時にはバスタオルを目に乗せて、携帯の着信を完全にオフにして、外部からの刺激を20分間遮断することで、日中の疲れを全く感じることなく、仕事ができるようになったと喜んでおられました。

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