科学が認める「スーパーフード」は
ずばり
「発酵食品」です。
巷で○○シードとかタイガー○○とかちやほやされておりますが、
特定の栄養素や食品を1~2個選定して摂取するだけで、
「食事の問題は解決!」みたいなことは絶対言えないんですよね。
結局は
「カロリーの質が高い食品を満遍なく食べよう」
以外に言えることはありません。
<発酵食品がもたらす4つの凄いメリット>
では、現時点で発酵食品のメリットはどこまで確認されているかというと…
- リーキーガットに効きそう
- メンタルヘルスにかなりよさげ
- 美肌効果
- 肥満の予防
- 免疫機能にも良さそう
この辺りが中心ですね。
では、一つずつみていきましょう。
1.リーキーガットに効きそう(Wastyk et al , 2021)
リーキーガットとはざっくり言うと腸の内側に傷がついた状態(以下図参照)のことです。
そのため、リーキーガットが起きると、
体に良くない物質がガンガンと体内に入っていくことになり、
よく分からない不調が起きやすいんですよね(Bischoff et al , 2014)。
いわゆる「検査ではどこも悪くないんですけど」って
病院で言われちゃう原因がこのリーキーガットだったりします。
リーキーガットこわい…。
リーキーガットが起きる原因としては、
生まれつきのアレルギー体質以外には
- ストレス
- 不健康な食事
- アルコール
- 非ステロイド性抗炎症薬
- 抗生物質
が原因とされてます。
およそ身体に悪そう、
とイメージされるものはリーキーガットの原因になりそうですね…。
ということで、その恐ろしいリーキーガットの修復に対して、
発酵食品はいかんなく能力を発揮してくれる感じです。
ただし、納豆や漬物みたいに特定の発酵食品ばっかり食べてると、
幅広い種類の細菌がゲットできないので、
キムチや味噌、ヨーグルトなど、
いろんなタイプを食べた方がよさげです。
できれば味噌なんか自分で作っちゃったほうが、
細菌の多様性って意味ではいいでしょうね。
2.メンタルヘルスにもかなり良さそう(Selhub et al , 2014)
発酵食品がメンタルに良いぜ!
というのは最近では腸活サポーターの辺りで流行ってますな。
ただの流行ではなく、永遠に語り継がれたい内容でもあります。
2014年の研究では以下のことが言われておりました。
さまざまな集団を調べたところ、伝統的な食生活を続ける人たちは、不安症や鬱の発症数が少なかった。
近年の調査では、昔ながらの健康的な食生活は鬱の発症リスクを25〜30%ほど下げるようだ。さらに、納豆の消費量が多いことで知られる日本の伝統的な食生活も、欝の症状を減らすことが判明している。
うーん、発酵食品ナイス!
発酵食品がメンタルに良い影響をおよぼすのは、
発酵食品内の細菌が腸内環境を整えてくれて、
全身の炎症を抑えてくれるからと言われております。
現在の精神医学では、全身の慢性的な炎症が欝病の大きな原因の1つと考えられておりますし。
2015年の研究では
発酵食品でコミュ障がよくなるかも!(Hilimire et al , 2015)
とまで言われており、キムチや納豆生産者にはたまらん結果ですな。
3.美肌効果もそこそこ期待できそう(Bowe & Logan , 2011)
ここ数年は肌トラブルの原因ってリーキーガットじゃないの?ってデータが増えております。
ニキビや肌荒れが多い人を調べると、たいてい腸にトラブルを抱えてるケースが多いっすね。
腸が荒れると肌も荒れる理由は、リーキーガットでうつ病が起きる仕組みと同じでして、
- 腸に空いた穴から毒素が漏れる
- 毒素で全身に炎症が起きる
- 湿疹と吹き出物が爆発!
みたいな感じ。
お肌は腸内環境を映しだす鏡みたいなもんなんですね。
とはいうものの、発酵食品と美肌の研究はまだまだこれからなので、
どこまで美男美女になれるかは不明であります。
ただ、発酵食品が心身共に良い影響があるので、
おまけで美肌になったらいいな…、ぐらいで召し上がって下さい。
4.肥満の予防にもなりそう
腸内細菌と肥満の関係もここ数年の健康業界を賑わすニュースの一つ。
発酵食品でもいくつかおもしろいデータがでております。
- 糖尿傾向の男女21名に8週間ほどキムチを食べてもらったら、インスリン抵抗性が改善し、BMIも有意に下がった(An et al , 2013)
- ヨーグルトには肥満を防ぐ効果があるかも!(Million et al , 2012)
いずれも、BMIの数値が高めの参加者には、キムチやヨーグルトで体脂肪が減る効果が出た様子。
これも、発酵食品で炎症が減るのが原因だと考えられております。
もちろん、すでにBMIが低め(20前後)だとダイエット効果は出なそうですが、
とりあえず肥満の予防に食べておくとよさそうです。
5.免疫機能にも良さそう(Wastyk et al , 2021)
36人の参加者を2つのグループに分けた研究で、
一方のグループには食物繊維を多く含む食事を
もう一方のグループには発酵食品を多く含んだ食事をするように指示しました。
その生活を4週間ほど続けてもらい、食事を変える前後で、
どのような変化が起きるのかを調べています。
その結果、発酵食品を増やしたグループにだけ、以下の違いが現れました
- 腸内細菌のバリエーションが激しく増加した
- 炎症に関連する19種類のタンパク質の血中濃度が低下した
- 血中の4種類の免疫細胞の活動が低下し、暴走しづらくなった
平たく言うと、「免疫機能」が良くなったんですよ。
す、す、すげーな…。
他にも新型コロナに強くなるんじゃねーか?(Bousquet et al , 2020)
という研究まであり、もはや食の横綱感が半端ない状態です。
<まとめ>
というわけで、発酵食品の会社から何かもらってますか?と疑われるぐらい、
発酵食品のすばらしさをつらつらと記載しました。
私自身も妻のおかげで
- キムチ+卵+ゴマ+納豆
- 具沢山みそ汁
- 果物入りヨーグルト
をほぼ毎日食べており、非常に快適に過ごしております。
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