当院では、ダイエットや健康診断の数値、健康維持のために
「何食べたらいいん?」
というご質問がほぼ毎日あります(笑)
皆さんはいたって真剣ですから笑ってはダメですね…。
一番参考になるのは、ハーバード大学が推奨されている内容でしょう。
ざっくりと解説しますと
- 飲み物は水・お茶・コーヒーにしてちょうだい
- 精製糖は控えて良質な炭水化物(全粒粉とか玄米とか)を食べてね
- 肉や魚、卵、豆腐、納豆などでタンパク質食べてね
- 野菜はかなりもりもり食べてね(全体の1/3程度)
- 果物もまぁまぁ食べてね
- 油はオリーブオイルがいいよ
となります。
そりゃ体重は適正になるし、健康になりますわな…。
また、アメリカ心臓協会が勧める減量法でも
- 食事は大量の野菜・果物・全粒穀物が中心
- 1日30gの食物繊維の摂取を心がける
- 週に2回は魚を食べる
- 砂糖と塩の量は限界まで減らす
- アルコールも限界まで減らす
- 炭水化物は全体の50〜55%
- タンパク質は全体の15〜20%
- 脂肪は全体の7%以下にする
- コレステロールの摂取量は1日300mg以下
- 普段の総摂取カロリーから500〜1,000kcalを減らす
具体的でだけど計算やら実践やらめっちゃしんどい…。
ということで、当院では2015年の研究結果をもとにして
まずは食物繊維の量を確保しようや!
という内容を推奨しております。
Single-component versus multicomponent dietary goals for the metabolic syndrome: a randomized trial
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25686165/
食物繊維は厚労省は20g前後を現在推奨しておりますが、
実際の生活では14ℊほどしか摂取できていないそうです。
また、来年以降は30g摂ろうぜ!という内容に変更予定みたいですね。
ところで、
「食物繊維を何でそんなに推すん?」となりませんか?
2015年の研究では、
食物繊維の摂取量が多い人は少ない人と比べると
-
- 死亡率が23%低い!
- 心疾患の発症率が23%低い!
- がんの発症率が17%低い!
- 炎症性の病気にかかる率が43%低い!
という結果に…(Liu et al , 2015)
うーん凄まじい…。
そして、食物繊維には食欲を抑える効果があるんですよね(Dikeman
ということで、前置きが長くなりましたが、
「とにかく食物繊維はスゲー」
ということをご理解いただければ十分でございます。
では、2015年の研究に話を戻します。
2015年の研究では、アメリカ心臓協会が勧める減量法と食物繊維ダイエットの効果を比較しました。
食物繊維ダイエットというのは、
「食物繊維を増やしましょう」
という指示のみのダイエット方法です。
うーん、お手軽…。
カロリー制限も食事内容の指導もない、実にシンプルなご提案ですね(笑)
でもって、1年後の結果がどうだったかと言うと、
-
アメリカ心臓協会のダイエット:平均2.7kgの減量に成功。
-
食物繊維ダイエット:平均2.1kgの減量に成功。
血圧、空腹時血糖値、全身の炎症などは、どちらのグループでもちゃんと改善したようです。
研究者は
2つのグループに明確な差はないよ。食物繊維の摂取量を目標にするだけでも、ガチガチ健康ダイエットと似たような効果が得られるんじゃね?
とのこと(こんな言い方はしていませんがニュアンスはこんな感じです)。
つまり、食物繊維さえたくさん摂っておけば、いちいちカロリー計算やPFCなどを気にしなくても、専門機関がオススメするダイエット法と似た効果が得られるってわけです。
うーん、素晴らしい!
ということで、まずは食物繊維の量を増やすことを当院では積極的に勧めております。
ただ、元々健康体の人にはあまり効果がありませんので、
- 食生活が乱れている
- 不健康
- やる気が出ない…
- あちこち痛い…
みたいな人にオススメしております。
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